『町長選挙』(77/100)

図書館で何ヵ月も予約してたのがまとめて来ちゃった本・その4。読了日は8/22。

町長選挙

町長選挙


医学界の有力者を父に持ちながらもマザコン・幼稚・注射マニア、おまけに巨デブなトンデモ神経科医・伊良部シリーズ第3弾。

サラリーマンや高校生など普通の人ばかりだった第1弾(id:RINRIN:20060625:1151247768)、プロ野球選手、作家など人前に出る機会が多い職種の人中心な第2弾(id:RINRIN:20060505#p2)に続いて、今回の患者は「大日本新聞会長で球団オーナー」「ラジオ局の買収をもくろむIT長者」「40代なのに若く見られるカリスマ女優」と、「時の人」的な超有名人ばかり。こうなったら、第4弾はもう皇(ry
しかもその超有名人たちは「ナベマン」「アンポンマン」「白木カオル」って、モデル丸判り(笑)。彼らの視点で物語が進むので、あのナベツ(ryやホリエモ(ryはこんなことを考えてああいう行動を取ってるのかぁ、みたいなことを想像できて、個人的にはとても楽しめた(特に、パソコンの使いすぎで平仮名を忘れるアンポンマン)。
でも、今回は患者たちのキャラがあまりにも強烈なせいか、伊良部がイマイチかすんでる気がする。それと、無愛想な看護婦・マユミちゃんがいつになく前面に出てきてる印象。マユミちゃんはミステリアスなままにしておいて欲しかった気もするのだけど……そうか、バンドやってたのか。


ラストの中篇、選挙運動が激烈な離島に伊良部&マユミちゃんが赴任する『町長選挙』は、個人的には千寿島がすごく嫌に感じてしまったので、先の短篇3つと比べるとあまり好きではないかも。この辺、本書を読んだ多くの人とは感想が逆な模様。まぁ、ばあちゃんは強しってことで。