『パリっ子の食卓―四季の味90皿』(32/100)

2月アタマくらいから少しずつ少しずつ読んでいた。読了日は3/14。

パリっ子の食卓―四季の味90皿

パリっ子の食卓―四季の味90皿

パリの日本人向けフリーペーパー「オヴニー」は結構好きで、Bunkamuraやプランタン銀座でたまにもらったりしていた(最近全然もらってないなー)。一番お気に入りだったのはクッキングのコーナーなのだけど、それを1冊にまとめた本が出ていたなんて知らなかった!

四季ごとに21〜24品ずつ紹介されているレシピは、フランスの気取らない家庭料理中心。子羊のローストとかウサギの赤ワイン煮とか「カモの胸肉 セープ茸ソース」とか、やはり肉っ気が多めな感じで、肉の部位もいろいろあるんだな〜と思う。
「子羊のクスクス」「トルコ風ナス料理」「ブリニス(ロシア風クレープ)」「トリのライム風味」(セネガル料理)など異国料理も結構載っていて、パリが多民族の集まる街であることを実感させられる。
そのお料理に合わせたいワインが必ず書かれているのもミソ。フランスでは、料理とワインは切っても切れない関係なんだなぁ。

レシピ本というよりお料理+食文化エッセイって感じで、軽妙な文章はライブ感たっぷり。読んでいると、自分も一緒に台所に立って料理を作り、佐藤さん一家&お友達の楽しい食卓に参加させてもらっているような気分になってくる。
シンプルで「あ、作ってみようかな」と思わせる料理ばかりだし、ホロホロ鳥や「死のトランペット」(←きのこの名前!)など日本では手に入りにくい食材があっても、著者は「ほかのもので代用しちゃって全然OK」と言い切ってくれているので、気軽にトライできそう。勿論、読んでいるだけでも楽しい。

著者の手描きイラストも味があって可愛らしいし、何度も読み返したくなりそうなこの本、すっごく欲しいなぁ。絶版だなんて悲しいよ。是非復刊&続編を出してください>河出書房新社


2色刷り時代の「オヴニー」をまとめた本もおすすめ。

オヴニー・パリガイド

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