『食あれば楽あり』(41/100)

食あれば楽あり

食あれば楽あり

発酵博士・小泉武夫先生(別名:ムサボリビッチ・カニスキー)による、日経新聞連載をまとめた食エッセイ第2弾。「しょくあれば」ではなく「くあれば」と読むそうだ。
先生の本は何冊か読んでるのだけど、食物への愛情が満ち溢れているうえ、どんなものでもすごーーーく美味しそうに、かつ大量に食べておられるのが実に好ましい(自分が大食いだからか、食に興味があるのに少食って人を私はあまり認めたくない)。美味しさの表現方法も多彩で、ちょっと拾っただけでも、

  • 頭が真っ白になるくらいうまい
  • 口の中に美味しい太平洋が充満した思い
  • 舌も乱舞の体となることうけあい
  • 「ヒャッホー!」と叫びだしてしまうくらい七転八倒のうまさ
  • ほっぺたが幾つあっても足りなくなる

……こんな調子で、読んでいて楽しい。特にウニの貝焼き、ベーコン茶漬け、白玉、イカワタ料理、ぎんなんの串焼きはすぐにでも食べたくなったなぁ。


もとは新聞連載だけあって1編1編が短く、個人的にはもう少し長めな方が好きだったりする。でも、短めなおかげで適当なところで切り上げられ、小説みたいに余韻に浸ったりすることがないので、試合前の並びの時に読むのには最適だった。