2006J1リーグ第17節 浦和レッズ○4-0●FC東京@埼玉スタジアム

4点差で完封勝利。数字を見ただけだと「レッズ圧勝」って印象を受けるかもしれないけど、正直、あんまりそういう感じはしなかったなぁ。なーんか何かが足りないというか……「レッズは強い」と言うには、まだ何かが欠けているような気がする。
前半5分に先制した後、ヒラとのマッチアップに負けた伊野波が退場するまでの間の、妙にまったりとした流れ。1点差じゃ全然安心できないのに、動きが鈍ったりパスミスを連発し、悪いレッズモードになっちゃってた。瓦斯にはバイタルエリア付近でパスを回され(点を取られそうな感じはしなかったけど)、うーんと首を傾げてしまう状態。正直「ああ、またか」と思ってしまった。
このメンバーなら、もっともっといい内容の試合をできるはずだと信じてるんだけどなー。代表帰りが7人、しかも全員スタメンだったから仕方ないのかもしれないけど。これって贅沢な悩みなのかな。



はいはい文句垂れモードはここまで。
いやー、迷いを振り切るような伸二のゴール、めちゃくちゃ嬉しかったなぁ!
「アレ浦和」で始まった試合、少ないボールタッチで素早くパスを回していて、いい感じだぞとワクワク。ヒラのクロスを達也がヘッドでそらし、伸二がピタリとトラップ→ボレーシュート、決まった! 伸二はゴール裏に向かって拳を振り上げ、ゴール裏狂喜乱舞! 「ピタリ」の瞬間、これは入る!と確信してしまったほど美しい流れだったし、先制点を取ると勝率がアップするレッズのこと、それを呼び込んだのが他ならぬ伸二だったってことが、何よりも嬉しかった。
それ以外でも、伸二が攻撃のリズムを作り出してる感じで、ハーフタイムの喫煙所で「今日の伸二はいいなぁ」という声があちこちで聞こえたほど。2種類の伸二チャントを何度も何度も歌った。
そして瓦斯キラー*1のアレ。ドリブルで中央に切り込んでシュートを打った2点目、これもシュートコースが空いてたので、打つ直前に入る!と思ったけど、右足だったんだね!(リプレイを観るまで気がつかなかった)
さらに、達也がヘッドで落としたボール(起点はヤマのクロス)をさらにヘッドでゴールに押し込んだ3点目、アレがヘッドで!と驚いてしまったよ。右足と頭、いいものを見せてもらったなぁ。
ヘッドといえば、達也のヘッドが冴え渡ってた気がする。1点目と3点目もそうだし、でっかいジャーン(?)との空中戦に競り勝った時は、スタンド全体から感嘆の声があがっていた。
駄目押しの4点目は、ちょうど「カモン浦和レッズ!」コールをしている時で、「カモン浦和レッズ!カモン浦和レッズ!」の声にのって長谷部と達也がぐんぐんこっちに向かってきたので、まるでゴール裏の声で2人を引っ張ってるみたいに感じられて、すごく面白かった。そして上手く流し込んでゴールを決めた後、達也が本当に嬉しそうにしてたのが印象的(今日は2度ほど外してたし)。あそこまで達也の笑顔が弾けてたのは、久々に観たかも。駒場に続いて、埼スタにも「ただいま」を言えたなぁ……と、感慨深かった。
長谷部は、個人的には守備面での貢献が目に付いた。絶好機をふかしたりしてたし(苦笑)、試合終了後、厳しい顔をしてるのがオーロラビジョンに映ってたので、「たぶん、取られ方が悪いとか良くない時間帯があったとか、いつも通り厳しいコメントを出すんだろうねぇ」と話してたんだけど。啓太は、最後のミドルが惜しかったなぁ……あれが入ってたらすごかったのに。


冒頭に書いたこととか、永井だけが流れにのれてなかった感じだったこと(しかも交代の時、悔しそうだった)とか、気になる部分は多々あった。でも、今日みたいに連動しながら動き、サクサクとパスを回して崩していくさまをまた観たい。真価が問われるのは次節以降になるだろうけど。


そして瓦斯。04年後半、ノリにノッていたレッズに立ち塞がってきた数少ないチームだったのに、その憎たらし〜い面影が全然なくなっちゃってたのには驚いた。ガーロ監督になって2度対戦して、堅守(特にレッズ戦)・サイド攻撃・ボールを奪ったら縦に素早く展開という、かつての瓦斯の持ち味が消えてってるな〜とは思ってたけど……スコアレスドローだった5月の味スタでは、まだ瓦斯の方がいい内容のサッカーをしていたと感じたのに。
3月の駒場では、ラフプレーの多さに腹を立てた覚えがあるけれど、今日もひどかった。あんなに何度も「ク○ッ○レ!」コールをすることなんてそうそうないぞ(苦笑)。梶山がボールを投げつけた時、スタンドから怒りの声があがってたけど、永井にボールをぶつけてたとは。これもカードだと思うんだが。
真正を差し置いて登場した偽ワシントン、ルーカスと微妙に持ち味が被る感じがしたのは気のせいか。ギシに向かってすごい勢いで身体ごと突っ込んできて、ギシがしばらく起き上がれなかったのには焦った。その後もギシは、何度か首を左右にコキコキしてたし。
試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、増嶋がガクッと崩れ落ちて膝を抱え、茂庭がぱったりと倒れてその場で仰向けになっていた(ブラジル戦後のヒデみたく)。その後、茂庭はスタッフの人に抱えられてゴール裏に向かってたけど、号泣していたそうで……なんかちょっと可哀想になってしまったよ、頑張ってたルーカスともども。
レッズにとってはヤバい位置でのスローインの時、瓦斯の選手がだ〜れももらいに行かない様子(レッズサポですら「あ〜あ」とざわめくほど。瓦斯サポは勿論大ブーイング)に、これは相当マズい状態なんじゃないか、と感じた。
それと、主審(奥谷)が下手くそだった。アドバンテージ取らないし、たびたび邪魔な位置にいるんだもんなぁ。

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今日は当日抽選に間に合わなかったので、スタジアムにはゆっくり向かった。家を出た時には太陽の気配があって蒸し暑かったのに、途中の三郷辺りで、鉛色の空&強い雨風が電車内に吹き込んできたのにはびっくり(うとうとしてたのに目が覚めた)。東川口で降りたら寒いくらいで、二度びっくりした。
約3ヵ月ぶりの埼スタは、やっぱりいいな〜と思った。特に、ゴール裏の応援とは別に、スタンド全体から一斉にうわ〜っと歓声があがったり拍手が起きたりブーイングが聞こえたりするのが。17000人(超)の小瀬で、ゴール裏以外のヴァンフォーレサポからそういう雰囲気を感じて肩身が狭かったので、50000人超の「俺たちのホーム」で、スタンドのほとんどを占めるレッズサポがいい雰囲気を醸し出していることが、何ともいえず気持ちよかった。
そういえば、北広場に、水蒸気?みたいなものをモクモクと発生させる謎の装置が置かれていた。「何あれ?」「瓦斯を寄せ付けない匂いでも発してるのかな」と話してたんだけど、『浦和レッズの逆襲日報』さんのこちらのエントリを拝見して疑問が氷解。気化熱で気温を下げる「ドライミスト」という装置なんだそう。でも、私がそれを見た頃の時間(開場45分後くらい)って、結構涼しかったけど……。



●この日の瓦斯サポの応援

相変わらず、南の半分近くがAビジターエリアになるほど大勢ご来場。

  • ダンマクは普段より少なめだったような。最前列は相変わらず、「EL CICRON」と「SOY DE TOKYO」のでかい青赤ダンマクが2枚だけ。
  • 「NAO GOAL 魅せつけて!」ダンマクが今日はないなぁと思ってたら、いつの間にか最前列に出現してた。
  • その他、見覚えのある「FANTASISTA憂太」と小ぶりな「LUCAS」、背番号がバックに入った「MIYAZAWA」(Zの字だけ大きくて永ちゃんタオル風)、白をベースにした「ひとつ先へ 栗澤」、青地に黒い文字で瓦斯にしては珍しい感じの「11 阿部吉朗」など。
  • 去年の8月に初めて見かけた「We never let you walk alone #10415.」は今日も来ていた。このダンマクは、亡くなられた有名サポに捧げるもので、数字はその方のSOCIOナンバーだと知って以来、対戦の時は「あるかな」と気にして見ていたりする。
  • 最前列メイン寄りの一団が、黄色い地のダンマク(たぶん土肥の)を掲げて振っていた。
  • 試合開始後の早い時間帯に、「♪おお 俺の東京 今日も行こうぜ勝利目指し〜」を長めに歌っていた。相変わらず声はデカい。
  • ジュビロの「♪アーレーアーレー アレア磐田アレー」と同じメロディの「♪そーれーゆーけー 俺たちの東京ー」チャントや、『君の瞳に恋してる』メロディの「♪愛してーるー東ー京 ラララララーラー」チャントも。
  • レッズの「ハバネラ」みたいな手拍子の応援があった。
  • 個人チャントはルーカスのと阿部(人生は上々だ)のを歌っていたような。
  • ゴール裏全体が頭上で輪っかを作る「モーニーワッ!」コールを久々に見た気がする。
  • 最後の方、応援放棄してなかった? しかも、達也のゴールに拍手までしてたような……。ヤケクソになってたんか。
  • 試合後、選手&ガーロがゴール裏に挨拶に行った時、特大ブーイングが起きていた。
  • そして「ガーロやーめろっ! ガーロやーめろっ!」コールと、「原〜ト〜キョウ」コールが。噂には聞いてたけど、ほんとに嫌われてるんだなぁガーロ。でも、いくら皮肉を込めてるとはいえ、後者のコールは正直どうかと思った。


(過去の瓦斯サポの応援に関するエントリ)

●頭ぐるぐるコール&チャント

「ガーロ、ガーロ、ク○ッ○レ!」

何度目かの「東京、東京、○ソッタ○!」コールの時、まるでエール交換のようにすかさず返してきたコールがこれ。こちらのゴール裏は一瞬シーンとなった後、笑いが起きていた。でも、試合中なのにこのコールって一体どうなのかと。

*1:04年1st最終戦、04年天皇杯準々決勝でゴールを決めて勝ってる