緑と水べりと物欲の京都

今回の遠征は、日帰り可能なスケジュールだったけど2泊してきた。1日目は京都の街(主に洛東エリア〜河原町周辺)巡り。それぞれが行きたいところのすり合わせをしたんだけど、結果的には私が彼を引きずり回した私好みのスポットを中心に回った感じ。


金曜、2時間くらいしか寝てない状態で、6:36東京発のひかりに乗って京都へ。試合前日の早朝なのに、駅のホームにはレッズサポの姿がちらほらと……!(驚) 私服でも、身に着けている小物でそれと判るんだよね。ミニマフラーだったりリストバンドだったり、お尻のポケットから覗くケータイストラップだったり。何だか嬉しくなって、私も早速達也シリコンバンドをはめて、「さりげないうぃあー感」を主張w
京都に着いてすぐ、「京都サイクリングツアープロジェクト」のサイクルターミナルでレンタサイクルを借りた。ママチャリに近いものからマウンテンバイクまで何種類か自転車があって、19:00までで料金は1000円〜。私が乗ったのはスタンダードタイプのもの。


この日の京都は、カラリと晴れて自転車日和。鴨川沿いの川端通を疾走してホテルのクロークに荷物を預け、まず向かったのが帆布バッグで有名な「一澤信三郎帆布」
今年の春、お家騒動で「一澤帆布」を追い出されてしまった前社長と、彼を慕ってついていった職人さんたちが新たに立ち上げたお店。休日には入場制限をするほど人気があるそうで、西京極では、私以外にもここのバッグを持ってるサポを見かけた。
買えるのは1人2個まで。迷いに迷った末、カーキ色のシンプルなトートと、スタジアムで待機列や席を離れる時に使うための差し込み錠付きショルダーバッグ(大)の黒を購入。ショルダーバッグは翌日の試合に持って行ったけど、サイズが私にはちょうどよくて大正解! ただ、早速灰を落っことして汚してしまったのが(涙)。



三条大橋のところで鴨川べりに下りてみた。9月下旬なのに夏のような暑さだったせいか、川の中央でじっと仁王立ちしてる白い鳥や、何度もしつこく水浴びをしてるカラスがいて笑えた。夜は夜で、カップルがほんとに等間隔で並んでて、これまた笑えた。



一休みした後、翡翠色の疎水とその畔に立つ美術館との景観を楽しみつつ自転車を走らせ、南禅寺へ。外国人の男性が、山門の下で目を閉じて座禅を組んでいた。木立の奥に佇むレンガ造りの水路閣は趣たっぷり。ローマ帝国の水道橋っぽい。


水路閣を流れる琵琶湖疎水。造られたのは明治時代だけど、今でも普通に水が流れてるとは知らなかった。河童の抜け殻とか落っこちてないかな〜(from『家守綺譚』)とか思ったりした。
  



某有名店で湯豆腐をいただいた*1後、念願の哲学の道へ。舗装された道と細かい砂利道が混在してて、自転車で通るとザリザリとすごい音(苦笑)。思索中(?)の人々の邪魔をしてしまったような気がする……。



「せっかくだし行こうよ」と言われ、銀閣寺に寄ってみた。上から銀閣寺を眺められることを初めて知り、ン年前に修学旅行で来た時は、ほんとにお寺の周りだけをサクッと見て去ってたんだな〜と実感。西方寺をお手本に作られたという苔の庭や斜面が見事だった。高校時代はこういうものに全く興味を持てなかったので、私も歳を取ったのかも(哀)。


標本みたいに展示されてる銀閣寺の苔見本。「ちょっと邪魔な苔」と「とても邪魔な苔」って……。「大切な苔」たち(写真左)が美しい形をしてるのに対して、邪魔扱いされてる苔たちは一様にのっぺりしてて、そこら辺に転がってる石にくっついてそうな感じ。たぶん繁殖力がすごく強くて、綺麗な形の苔をダメにしてしまうんだろうな。
  


しかしこうして改めて見ると、何だかお ん な じ よ う な 写 真 ば っ か り(苦笑)。まあこういう水べりの景観が好きなのに加えて、2人とも寺社仏閣にはあんまり興味がないからなぁ。水の流れと美しい緑を眺めて、翌日の試合に備えて心を清めましたってことで。特に今回は、行きたいのにこれまで行けずにいた疎水べりを堪能できたのは嬉しかった。


さらに、北白川疎水の脇を走って一乗寺まで足を伸ばし、有名なアート系寄りブックストア「恵文社一乗寺店」へ。
広々とした店内に並んでる本の傾向はかなり好み。『ラブレーの子供たち』(id:RINRIN:20060509#p1)を平積みで置いてある書店なんて初めて見たよ! しおりやスタンプといった細かい雑貨や、「生活館」にある食器やキッチンツールなどもいちいち素敵で、物欲を刺激されまくって困った。みつばちトートとのコラボトートが欲しかったんだけど、売り切れっぽかったのは残念(バッグを買うために京都に行ったんかい>自分)。



一乗寺から京都駅方面に向けて帰る途中、曲がる方向を間違えて一乗寺付近に戻ってしまい(ご、ごめん……)、この時点で18:00を過ぎていたので焦った。とっぷりと暮れた鴨川沿いを自転車で爆走。結構暗いのに自転車の通行量は多くて、前を走ってた人がいきなり土の山に乗り上げちゃってたのにはびっくりした。


でもわがままを言って、もう1箇所だけ寄り道。姉小路通にある、俵屋旅館のオリジナルグッズのお店「ギャラリー遊形」で、「Savon de Tawaraya(サヴォン・ド・タワラヤ)」を購入。
ベルガモットやローズ、サンダルウッド(白檀)、ジャスミン、パチュリなどの天然香料がふんだんに使われた香り高い石けんで、俵屋の当主が花王に発注して作らせたというもの。ややオリエンタル系&女っぽい芳香で、固形の状態では私の香りの好みとはちょっとズレているものの、残り香がとってもいいのだ。以前買ったら家族にもなかなか好評だったので、今回もこれだけは買って帰りたかった。
バラでは買えず、6個入りか12個入りしかないのだけど、「女友達や同僚の女の子たちに、ちょっとした京都土産を配りたいな」って人に強力におすすめしたい一品(分けられるからね)。


京都駅前でレンタサイクルを返却できたのは19:00ちょい過ぎ。「ギャラリー遊形」に寄った5分間を除くと、一乗寺〜京都駅までツール・ド・フランス並みに飛ばして約45分かかるってことが判った。
一澤信三郎帆布」と「よーじや」の紙袋をくくりつけた自転車って、「私たちは観光客でーす!」と声高に主張してるようなもんだな〜(苦笑)とか、1両で可愛らしい叡山電鉄一乗寺の踏切で出会って、チンチン電車好きのツボを刺激されまくり)に乗ってみたかったな〜とか、哲学の道は歩いた方がいいな〜とか、若干の不満や小回りがきかない部分はあった。でもやっぱり、レンタサイクルだと行きたいところにパッと行けて便利便利。次に京都に行く機会があったら、また自転車を借りるつもり。
朝から夜まで自転車を漕いでた割に、予想ほど脚は疲れなかった。……と思っていたのだけど、翌日の試合でチャントを歌いながら飛び跳ね始めた途端、ふくらはぎと太ももにどよ〜んとしただるさが……。ああ、やっぱり影響はあったかorz



1日目・2日目とも、夜は鴨川から1本西に入った先斗町(ぽんとちょう)、木屋町、花見小路、蛸薬師通などをブラブラ。9月いっぱいで終了の川床を売りにしてるお店が多くて、「床」と一文字書かれた提灯をあちこちで見かけた(暗かったので上手く写真撮れず)。
先斗町は数年前に初めて来た時に比べると、何だか「京の小路」または「ぬけろうじ」って名前のテーマパーク化が進んだような印象。↓はお気に入りのお店(別エントリで)の入口。



で、冒頭に書いた東京駅に始まって、3日間とも、何処の観光スポットに行ってもレッズサポに遭遇した。特に2日目は試合だったので、レプリカ姿で堂々と京の街を練り歩くうぃあー多数。京都の人に「あのユニフォーム何?」「今日、5人くらい見かけたけど……」(5人どころじゃないよ〜)などとヒソヒソされてきたw
ほかにも行ったところや買ったものはあるけれど割愛。

*1:高校時代に食べた時は感激したんだけど……うーむ。「男前豆腐」を使って自分で作った方が(ry