女性を誘うトンデモワールド(5/100)

トンデモ本 女の世界

トンデモ本 女の世界

久々にと学会の本を読んだ。
本書で俎上にあげられているのは、ダイエット、占い、子育て、恋愛、生き方といった、女性向けor女性好みなジャンルのトンデモ本。確かに書店の女性本コーナーに行くと、タイトルを見ただけで「おいおい」と思ってしまうような本が平台に並んでいたりするものだ(これとかこれとか)。普段はまず読まないその手のトンデモ本の内容と、本文を引用しながらの厳しいツッコミの両方を楽しめる一冊。
特に、女性誌の後ろの方によく載っていた、開運グッズ(天然石をはめ込んだペンダントとか、名前を書いたお米を閉じ込めたカプセル付きのキーホルダーとか)の広告が取り上げられていたのは嬉しかった。この手の広告は、「○○(開運グッズ)を買った途端3ヵ月で12kg痩せた、ハンサムでお金持ちの彼氏ができた」的なありえない体験談が4コマ写真付き*1で紹介されていたりして、あまりのトンデモぶりに、「ライスチャームの広告知ってる(笑)?」と、職場で一時期ブームになったことすらあったw 本書では「○○と××の広告に登場するウェディングケーキが全く同じですね」「結婚式なのに腕に家の鍵をぶら下げていて大丈夫?」などと、写真のテキトーぶりが冷静に指摘されており、これでより笑いが増幅させられる感じ。でもこの手の広告、一時期ほど見かけなくなった気がするなぁ。
読み終えて実感したのは、ダイエット本の多さ(巻末にと学会メンバーのダイエット座談会付き)。それと、女性向けの実用(?)書って、独自の美容法などを紹介しつつ「私の主宰する△△会(宗教団体)に入れば、さらに効果が……」って方面に結論を持っていく本が結構あるんだな、ということ。美しくなりたい、痩せたいという女性の願望を、△△会の勧誘に利用している訳で、なんかやだな〜と……。まあ、そういうのに引っかかる人はめったにいないとは思うのだけど。

*1:1コマ目は極貧時代の写真、4コマ目はハンサムな彼との結婚式の写真だったりする。男性向けのだと、4コマ目で美女に囲まれて札束風呂wに入っていたりする