知られざるラトヴィア(6/100)
- 作者: 黒沢歩
- 出版社/メーカー: 新評論
- 発売日: 2004/11/01
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
バルト三国は、なんとなく気になる国だったりする。で、日本ではなかなか情報を得にくい国々だとも感じる。三国が1冊にまとめて紹介されたりしているし……。ラトヴィアのみを取り上げた本があるんだ!と、飛びついて読んだ。
ラトヴィアがソ連から独立して間もない1993年、日本語教師として首都リーガに渡った著者(現在はラトヴィアの日本大使館勤務)の四季折々の体験を、ラトヴィアの歴史、文化、生活習慣などを交えて綴っていく。よくありがちな「住んでみた記録そのまんま」ではなく、かなり濃い内容。
5年に1回「歌祭り」が開かれるほどラトヴィア人が合唱好きであること、リーガにアールヌーヴォー建築が多く残されていること、氷結したバルト海を散歩できることなどは、本書で初めて知った。
ロシア〜ソ連の抑圧に50年間も苦しんだラトヴィア人だけでなく、独立によって生活が苦しくなったロシア人・ロシア語系住人にもスポットを当てられているのが興味深かった。
リトアニアやエストニアについても、こんな感じで書かれた本があればいいのになー。
●ラトヴィア共和国
http://www.latvia.eolas-net.ne.jp/