『大名古屋大観光』(22/100)

読了日は2/13。『額田女王』と平行してちょこちょこ読んでいた。

大名古屋大観光

大名古屋大観光

去年、書店にダーッと平積みされてた名古屋本のうちのひとつ。愛知万博に便乗して「それっ!」とばかりに慌てて作ったような本が多い中、本書は昔からあたためていた名古屋ネタを、機が熟したのでお蔵出し……って感じだったので、前々から気になっていた。で、名古屋行きを機に購入。でも、あれだけ大量に並んでた名古屋本群は今では綺麗さっぱり消えちゃってて、見つけるのにちょっと時間がかかった。


生まれてから30年以上名古屋を離れたことのない著者が、名古屋(及びその近郊)のユニークな喫茶店、オリジナリティーあふれる食、珍奇なスポット、ゆかいな人々などを紹介しつつ、名古屋文化を検証した本。トランポリン喫茶w、純金箔コーヒーに味噌ところてん、「頭金は金魚3匹」の中古車販売店豊田市の山中で修行に励む仙人(!)など、変な濃ゆい物件が続々登場。『VOW!』とか『珍日本紀行』にちょっと通じるものがある。
特に惹かれたのは、かの有名な「喫茶マウンテン」の全メニューが載っていたこと。甘口メロンスパや甘口抹茶小倉スパ以外にも妙なメニュー(例:イカスミかき氷、イタリアントマトパフェ)があり、同時に、ごくノーマルなメニューもいっぱいあるんだな〜と……。あと、名古屋人なら誰でも知っているというド派手な宝飾店「美宝堂」特集も面白かった。
大名古屋ビルヂングの写真+ホログラムPP加工(だよね?)の表紙、金色の見返しなど、ベタな名古屋っぽさを取り入れた装丁もよい。


ええと、本書を読んで抱いた名古屋人のイメージは「喫茶店好きの八丁味噌味好きで、派手好みだけど保守的、そして郷土愛は薄いのに、地元を離れなかったり、地元に戻ってくる人が多い」って感じなんだけど、これでよろしいのでしょうか(なんか怒られそう)。確かに、私の知ってる範囲での名古屋人は、東京の大学を出た後、全員名古屋に戻って就職してるんだよなあ……。