『美味巡礼の旅』(44/100)
食関係の本は私の読書ジャンルの大きな一角を占めているのだけど、最近、また立て続けに読んでいたりする。読了日は4/28。
- 作者: 小泉武夫
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
日本のあちこちを飛び回って各土地独特の名産品や料理を味わいまくり、自ら「味覚人飛行物体」を名乗る小泉先生が、47都道府県の美味なるものを綴ったコラム集。
毎日新聞の連載を1冊にまとめたものだそうで、地方ごとに章分けされており、1見開きにつき1市町村という感じのコンパクトな文章量。東京、大阪など説明不要な大都市以外は、まず街の立地、特徴などを紹介しているのが判りやすかった。その分、ひとつひとつの食べ物への言及はやや少なめで物足りない部分もあるのだけど、「うま汁」「チュルリチュルリ」「胃袋に飯がすっ飛んでいく」「コピリンコ」など、小泉節全開で紹介される食べ物の数々は、やっぱり美味しそう!と感じさせられるものが多かった。
既刊の小泉本と被るネタもあるのだけど、日本って狭いのに本っ当に多様多彩な食文化を持つ国で、私の知らない食べ物がまだまだ沢山あるんだなぁ、と感心。以下、特に気になったものをメモ。巻末にお店の連絡先リストが載っているのも親切。
- 北海道釧路市のサケの山漬け(伝統的な製法で作ったサケの塩漬け)
- 秋田県大館市のきりたんぽ鍋
- 茨城県筑西市(旧・下館市)の「とちぎや」の干し納豆
- 新潟県妙高市の発酵トウガラシ調味料「かんずり」
- 富山県滑川市のホタルイカの塩辛・刺身・釜揚げ
- 石川県能登町の民宿「さんなみ」の「いしり」(イカの肝で作る魚醤)
- 長野県飯田市「つれづれ亭」の燻製類
- 愛知県豊田市「枡塚」の「八丁味噌のトロ味噌」(仕込み中の味噌の中心部)
- 和歌山県湯浅町「角長」の醤油
- 岡山県吉備中央町「吉田牧場」のチーズ
- 徳島県鳴門市の灰干しワカメ、ワカメ料理
- 鹿児島県加世田市のラッキョウ
- 鹿児島県奄美大島の食文化(沖縄とも鹿児島とも微妙に違うらしく、美味しそうというより興味がある)