先斗町「茶香房 長竹」の抹茶茶漬、茶葉入りチーズケーキetc.

「京はやしや」とともに必ずお茶を飲みに行くのが、先斗町通の三条寄りにある「茶香房 長竹」。お茶好きには有名なお店だと思う。敷居の高そうな外観だけど、女子1人でも入りやすいのが嬉しい。

今回行ったのは1日目の夜。夜ごはんを食べようってことになったのだけど、京都で私の知ってるお店は、「京はやしや」と「イノダコーヒ」とここだけなので、迷わず案内することに(というか、一緒に来てみたいと長年思っていた)。今までお昼やお茶時にしか行ったことがなくて、夜は初めて。10人入れば満席になっちゃう小さなお店ゆえ、金曜の夜は座れないんじゃないかと覚悟して行ったら……ラッキーなことに、思いっきり空いていた。


私のお気に入りは抹茶茶漬。ご主人がサッと点ててくれたお薄(あんまり泡は立ててない)をごはんにかけて、お漬物(白菜、きゅうり、芽生姜の梅酢漬け)とともにポリポリ、サラサラと。ほろ苦い抹茶とごはんの組み合わせは意外なベストマッチで、身体の中がすっきりするような味わい。初めて食した時は、こんな風な食べ方もあるんだ!と驚いた。
そして今回は一品料理、いわゆるおばんざいもあれこれ食べてみた。万願寺とうがらしとおじゃこのたいたん、東寺湯葉のたいたん、ひろうす(=がんもどき)のたいたん、カウンターの大皿で美味しそうに炊けてた茄子のたいたん、など「たいたん」系ばかり(炊いたん=要するに煮物)。
薄味でほんのりと甘みを加えて炊かれたひろうす、きくらげや銀杏や百合根が包まれた東寺湯葉、ほろほろとやわらかい茄子、どれもすごく美味しかったのだけど、特に気に入ったのは万願寺ししとう。ピーマン・ししとう系があんまり好きじゃない私なのに、おじゃこと炊いてあるのは、青くささや苦みが一切なく、むしろ甘い。あまりにも気に入ったので「おかわり」してしまった。普通はあんまりおかわりとかする人、いないんだろうなぁ……。下の写真に、抹茶茶漬と一緒に写ってるのが万願寺ししとう
彼が頼んでいた茶飯もちょっともらったけど、これまた美味だった。あんなに香ばしくてお茶の香りがしっかりとする茶飯、初めて。


食後、これまたお気に入りの、茶葉入りヨーグルトチーズケーキを。ヨーグルトのさわやかな酸味とともに、お茶の味がかすかに広がる。使っているのは煎茶だそう。
そしてここはお茶処。日本茶やお抹茶は勿論、中国茶青茶、緑茶、黒茶など色々種類があって、ちゃんとした淹れ方で飲ませてくれる。中国茶は久々だったので、凍頂烏龍(青茶)を。おままごとみたいに可愛い茶壷にあふれるほどお湯を差し、しばし待って茶海(ピッチャーみたいなもの)に移し、まず聞香杯に注いでから茶杯に移す。これを何煎も繰り返す。しばらくお茶から離れていたので、この作法もすっかり忘れてしまっていた(汗)。
聞香杯は、香りがこもりやすいよう細長い形をしている。これを鼻に近づけて香りを楽しんでから、茶杯でお茶をいただくのだ。凍頂烏龍の花を思わせる甘くすがすがしい香りに、ああやっぱりきちんと中国茶を淹れて飲むのはいいなぁ、としみじみ。ここ数年、そういう心の余裕がなかった。


店内には芸妓さんや舞妓さんの名入りうちわが沢山飾られていて、「○千代ちゃん、今日で最後なんやて」などという会話に密かに耳をそばだてながらまったり。ここは抹茶あんまん(餡が綺麗な緑色!)も美味しいんだけど、そこまで食べるお腹の余裕はなかったのが残念。
何処のチームか知らないけれど、遠征がてらここに立ち寄ったサポーターもいたのだとか。